懇ろに交際していた人が、こうなって後は訪れてもこないので、
今は世にあらじものとや思ふらむ
あはれ 泣く泣くなほこそはふれ
(今は世に在るまいと、私のことを思っているのでしょう。ああ、なおも泣く泣く年を経ているのです)
また神無月が来て、月がはなはだ明るいのを泣く泣く眺めて
暇もなき涙に曇る心にも
明しと見ゆる月の影かな
(暇もない涙に曇る心にも、明るく見えるこの月の影だ)
今は世にあらじものとや思ふらむ
あはれ
(今は世に在るまいと、私のことを思っているのでしょう。ああ、なおも泣く泣く年を経ているのです)
また神無月が来て、月がはなはだ明るいのを泣く泣く眺めて
暇もなき涙に曇る心にも
明しと見ゆる月の影かな
(暇もない涙に曇る心にも、明るく見えるこの月の影だ)